日本の長期金利が初のマイナスになったことを欧米主要紙は9日の電子版で一斉に報じた。日銀のマイナス金利導入の帰結とする見方に加え、世界的な株安でリスク回避姿勢を強めた投資家が「安全」を求めて日本国債を買い、利回りが下がったとする分析も目立った。
米紙ニューヨーク・タイムズは日本国債の利回りがマイナスになったことで、日本政府は「利子を払わずに借金ができるようになった」と解説。「世界経済への不安でマネーが安全資産に流れた結果だ」とした。
ウォールストリート・ジャーナルは、財政悪化で暴落の危険もある日本国債がここまで買われる事態を「奇妙な物語」と表現。
リスク回避に走る投資家は相対的に安全な通貨として円も買っており、英紙フィナンシャル・タイムズは「円安はアベノミクスの『品質証明書』。円高は政権にとって不愉快なことだ」と指摘した。(共同)