日銀の黒田東彦総裁は3日の衆院予算委員会で、1月29日の金融政策決定会合で導入した「マイナス金利」について、直前の衆参委員会で否定していたことを問われ、「あくまでも会合で示された公表文や方向を踏まえて答弁する」と釈明した。
黒田総裁は1月21日の参院決算委員会で「現時点ではマイナス金利を具体的に考えていない」と答弁していた。3日の答弁で、黒田総裁は「マイナス金利についてはプラスとマイナス(の効果)があると前から申し上げていた。欧州のマイナス金利を詳細に調査分析して知見を蓄積し、会合で情勢判断と討議を経て決定した」と説明した。
一方、会合終了前に「マイナス金利導入を議論」と一部で報道された点については「日銀の役職者や政府関係者を対象に、記者と接触した事実の有無を調査している」と説明した。
民主党の玉木雄一郎議員への答弁。