第2子出産が全面的に解禁となった中国だが、生活水準が向上した現在、子供を1人増やすということは、子供部屋も、有名学校への入学費用も、ベビーシッター代も1人分増えるということで、簡単な選択でなくなってきている現実がある。
その中で、部屋数の増加問題については親たちの切迫感はさほど強くないものの、不動産仲介および開発業者側は「二人っ子」政策への変更を追い風と捉え、既に家の販売に力を入れ始めているようだ。
◆産む側にはハードル
中国では1980年以降に生まれた「80後」は基本的に一人っ子であるため、今回の解禁以前から「夫婦ともに一人っ子の場合は第2子の出産が可能」とする政策の実施によって出産が可能となっていた。つまり、今回の解禁の影響が最も大きいのは70年代生まれの「70後」ということになるが、本紙(北京晩報)記者を含め、周囲の「70後」で第2子出産を計画しているとの話は聞かれない。