【社説で経済を読む】中国増長の犯人は? 日米は英国の「変節」を責められない (1/5ページ)

2015.11.2 06:20

10月21日、ロンドンで共同記者会見を行う中国の習近平国家主席(左)とキャメロン英首相(ロイター=共同)

10月21日、ロンドンで共同記者会見を行う中国の習近平国家主席(左)とキャメロン英首相(ロイター=共同)【拡大】

 □産経新聞客員論説委員・五十嵐徹

 10月下旬、初めて英国を公式訪問した中国の習近平国家主席に対し、異例のもてなしをしたキャメロン英政権に、欧米の同盟諸国から強い懸念の声が上がっている。

 首脳会談で7兆円規模の巨額商談をまとめる一方、人権抑圧への苦言などは封印した英首相に対し、米紙ウォールストリート・ジャーナルは、習氏の訪英初日の19日付社説で「中国へのすり寄りに高まる批判」と指摘。歴史ある同盟国の「変節」に強い不快感を示した。

 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)が25日付で掲載した風刺漫画は、さらに辛辣(しんらつ)だ。

 漫画では、習氏とおぼしき恰幅(かっぷく)のいい人物が、箱いっぱいの餌を抱え、尻尾を振って近づくブルドッグを手なずけようとしている。犬が背にまとうのはユニオンジャック(英国旗)。後ろで飼い主が、外れた首輪を指さし、戻ってくるよう促しているのだが、耳を貸す様子はない。飼い主はもちろん米国のオバマ大統領である。

「習氏を歓迎するのは正しい判断だ」(英紙フィナンシャル・タイムズ)

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