中国国家観光局の発表によると、今年上期(1~6月期)、全国の観光投資額は実績ベースで3018億元(約6兆300億円)だった。成長率は前年同期比28%増、第3次産業投資と全国固定資産投資の成長率をそれぞれ16ポイントと17ポイント上回った。西部地区の観光投資成長率は中部地区より3ポイント高かった。民間資本による観光業投資は全体の59.5%を占め、観光投資の主力となっている。
旅行消費も上昇を続けている。今年上期の国内旅行者数は9.9%増の20億2400万人、国内での旅行消費額は1兆6500億元だった。旅行消費額の成長率は社会消費財小売総額成長率を4.1ポイント上回る14.5%だった。風景区の受け入れ人数は8.7%増、観光収入は12.4%増、このうち観光地入場料収入は8.3%増だった。
星付きホテルの業績は回復傾向にあり、客室収入と平均宿泊費はそれぞれ約1%増。旅行社の国内旅行客取扱人数は7.8%増、(香港、マカオなどを含む)境外へのツアー客の数は35.2%増だった。
中国への出入境旅行者は今年上期、前年同期比9.8%増の1億2700万人で、このうち入境旅行者は4.5%増の6510万人、出境旅行者は6190万人となっており、入境旅行者が出境旅行者を320万人上回ったことが注目される。国家観光局は「投資の伸びが鈍化し、新たな投資対象が少なく、安定成長がいっそう困難になる中で、経済成長・内需拡大に向けた新たな原動力・成長ポイントとしての観光業の優位性はますます際立っている」と強調している。