中国国家観光局駐シドニー観光事務所の羅衛建主任はこのほど、外国人観光客を対象とした体感型の観光プロジェクトをPR。目元に当てて使う仮想現実(VR)用のディスプレーを使うもので「もっと気軽に中国の観光名所を知ってもらい、中国旅行をより深く体感してもらえれば」と話している。
オーストラリアの旅行コンサルタントと提携し、設置が進められている「美しい中国体験センター」では、VR装置を頭に装着すると、中国ムードあふれる優雅なバックミュージックを聞きながら、湖南省の景勝地、張家界の山景色の中を飛び回るという不思議な体験が始まる。広がる視界は360度だ。
張家界はハリウッド映画「アバター」に出てくる「ハレルヤ山」のモデルになった場所。同プロジェクトは昨年10月から本格的な研究開発が始まり、現在は試験営業の段階に入っている。羅主任によると、運用前のテストでは、多くの体験者が目の前に広がる美しい景色に感動し、その効果はビデオ映像をはるかに上回るものだったという。
ほかにも「360度全景中国」や空間を隔てた書道教室など、最新の体感型プログラム計7つが用意されており、羅主任は「ここが、多くの国にある中国観光事務所に設置される体験センターの先駆けとなるだろう」と話している。(中国新聞社)