大変転した共産党の憲法解釈 今さら解釈変更批判はおかしい (3/4ページ)

2015.7.9 19:38

 さらに共産党は、天皇に関しても「憲法解釈を見直した」(筆坂氏)。当初は天皇条項は「君主制」だとして現憲法の反動的条項と決め付け、「天皇制打倒」を主張してきたのに、国民に受け入れられないとみると「政治的権能を持たないから君主制とはいえず、打倒の対象とする必要もない」と憲法解釈を変えた。

 共産党は現在、「安全保障環境の変化だけ振りかざして憲法解釈を百八十度変えることは立憲主義に反する」(井上哲士参院国対委員長)と政府・与党を批判している。だが、共産党自身が国際環境や時代の変化に合わせて柔軟に憲法解釈を変更してきたのだ。

 そもそも、憲法9条をめぐっては、すでに政府解釈の一大転換がなされている。吉田茂首相(当時)は21年6月の衆院本会議で、「侵略された国が自国を守るための戦争は正しい戦争」と主張する野坂氏に対し、こう明言していた。

「国家正当防衛権による戦争は正当なりとせらるるようであるが…」

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