【韓国MERS感染】WHOが緊急委員会「緊急事態」か検討 死者は19人に、見舞いで新たに3人感染

2015.6.16 20:27

 【ベルリン=宮下日出男、ソウル=名村隆寛】韓国で中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染が広がっている問題で、世界保健機関(WHO本部スイス・ジュネーブ)は16日、専門家による緊急の委員会を開き、一段の感染拡大を防ぐための対策などについて協議した。

 委員会は電話による協議で、状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するかについても検討されるとみられる。

 緊急事態は昨年、西アフリカを中心としたエボラ出血熱の感染拡大で宣言されたが、MERSに関しては過去8回の委員会で緊急事態に至っていないと判断されている。

 一方、韓国保健福祉省は16日、MERS感染による死者が3人増え19人になったと発表した。新たに4人の感染が確認され、死者を含む感染者は計154人になった。死者3人の中に49歳の男性がおり、50歳未満では初の死者となった。肝硬変を患っていたという。

 新たな感染者のうち3人は、感染者を多く出しているソウルのサムスンソウル病院を5月末に見舞いで訪れて感染した。医療施設や自宅での隔離対象者は5600人を超えた。

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