【経財論】日本社会に新しい風を吹き込む (2/3ページ)

2015.6.8 05:00

 ◆女性の生き方 サンプル提示

 このように、女性の活躍推進の機運が高まり、仕事と家事・育児の両立を支援するための制度は整い、女性が結婚や出産を機会に仕事を辞めることは以前より少なくなってきた。ただ、管理職に占める女性の比率は、米国で40%超、欧州諸国で30%台なのに対し、日本はわずか11%。その理由として、よく女性は管理職になりたがらないといわれる。周りに女性の管理職がいなかったり、家事や育児と両立できるだろうかと不安だったりして、ためらっている女性も多いだろう。

 私の経験を女性の生き方の一つのサンプルとして提示することで、「私にもできるかも。やってみたい」と思う人が出てくることを期待したい。

 ◆仕事優先 育児に悩み

 しかし、この問題は、女性だけが意識を変えれば解決するわけではない。長時間労働に「男性は仕事、女性は家庭」という昔からの役割分担意識も加わり、日本の男性の家事・育児に携わる時間は非常に少ない。少子化対策が叫ばれる昨今、女性は子供を産むことを期待され、家事・育児を一手に引き受けている。

 さらに長時間労働の職場で一層の活躍を求められては、パンクしてしまうというのが本音だろう。私自身、娘を抱えて仕事をしてきたので、仕事と家事・育児の板挟みになってきた。娘ともっと一緒に過ごしたいと、胸に痛みを感じながらも、仕事優先で突っ走ってきた。しかし、子供か仕事かという選択ではなく、女性が自分の生き方を選び、子供も幸せでいられるような働き方や生き方がきっとあるはずだと思う。

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