こうしたなか自民党では、憲法改正項目の絞り込みに入るようですが、公明党などに配慮し、最初の改憲では環境権や緊急事態条項などを取り上げ、その次に、本丸である9条改正に踏み込む絵を描いているようです。
確かに、9条改正に関して、発議に必要な「衆参各議院の総議員の3分の2以上の賛成」を得るのは困難でしょう。しかし、日本を取り巻く状況を冷静に見れば、防衛力強化には一刻の猶予も残されていないのは明らかです。空想的平和主義に酔いしれた国会議員を説き伏せるためにも、自虐史観談話の撤廃と併せて、安倍首相は9条改正の必要性について真正面から国民に説明し、納得を得るよう努力すべきと考えます。新しい国造りに向けて、日本の誇りを取り戻し、この国を強くすることが、目下、政治指導者に要請される最大の務めと信じます。
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【プロフィル】釈量子
しゃく・りょうこ 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。大手家庭紙メーカー勤務を経て、94年、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事などを歴任。幸福実現党に入党後、女性局長などを経て、2013年7月より現職。