--橋下氏は総理になる器か。総理になる可能性はあるか。
「僕はあると思う。あんなに演説のうまい人をみたことない。言葉の調子は違うが、田中角栄だね。若いときの。それから例が良くないかもしれないけど、彼の演説のうまさ、迫力というのは若いときのヒトラーですよ。ヒトラーは後にバカなことをしたが」
「ドイツの外交官が『石原さん、ヒトラーは悪名を被っているが、若い時にやったことは間違っていなかった。ただ、ユダヤ人を偏見で虐殺したことは許せないが』と言っていた。私はその言葉を是とするし、橋下徹ってのは彼に該当する政治家だ。惜しいことをしたなあ。彼は必ずもう一回でてくるだろう。再登場すると思う。させなきゃいかんですよ」
--石原氏は(前東京都知事の)猪瀬直樹氏に副知事を経験させ、後継に指名したが、(医療法人徳洲会グループから)5千万円の提供を受けて問題になった。誤算だったか。
「それはわからないが、私は彼を評価している。物書きのくせにあんなに数字に精通して、数字の虚構を見破ることできる男を私は知らなかった。それから役人が体裁の上でつく嘘を見破るのも非常にうまい。彼は日本でも一流のノンフィクション作家だったから、そういうリサーチ能力は非常にあった。非常に惜しい人を失ったと思う。東京のためにも大きな損失だった」