【よむベトナムトレンド】電力市場 競争へ開かれる門戸 (1/3ページ)

2014.9.10 05:00

 ベトナムは発電市場に競争原理を持ち込むことで同産業の発展促進を図ろうとしている。

 124の発電所(2012年)があり発電容量は合計約2690万キロワット。うち約半分が水力発電、もう半分は火力発電であり、再生可能エネルギー発電は0.2%にすぎない。

 13年の電力料金は1キロワット時当たり平均約7セント(約7.4円)だが、中国(7.5~10.7セント)、カンボジア(21セント)、フィリピン(36.13セント)などと比較して高くはない。政府の計画によれば、20年までに電力価格は9セントに上がる見込み。送配電量は年間9%のペースで増加しており、2014年上期には約600億キロワット時であった。

 ◆3ステージの計画

 ベトナム電力公社(EVN)を筆頭に国営企業3社で電力量の80%以上を発電。EVNは発電で60%以上、送電では100%、配電では90%のシェアを占め、結果として市場の競争が阻害されている。これを解消するため、政府はベトナムの電力市場を生産から配電まで競争的な市場を実現する「競争的発電市場(VCGM)」計画を12年7月に開始した。

 計画は3ステージに分かれており、(1)発電における競争市場の実現(2)卸売における競争市場の実現(3)小売における競争市場の実現-の順で実現を目指している。現在はステージ(1)を終えようとしている段階である。

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