インドネシア 日本のポップカルチャーに注目 ビジネスの好機到来 (3/3ページ)

2014.6.26 07:00

ジャカルタで開かれた縁日祭にコスプレ姿で現れたインドネシアの若者=ジャカルタ

ジャカルタで開かれた縁日祭にコスプレ姿で現れたインドネシアの若者=ジャカルタ【拡大】

  • Jポップのステージに詰めかけた多くの若者たち=ジャカルタ

 放送外事業担当の竹田太郎部長は「地元の紹介番組も放送し、いずれは観光誘致にまで広げたい」と期待を膨らませる。番組を衛星チャンネルで放送する道筋はたてたが、ほとんどの視聴者は地上波の放送しか見ていない。いかに多くの視聴者に売り込むかはまだ模索中だが、「数日の滞在で、若者の関心度の高さを肌で感じることができた」と手応えをかみしめる。

 格安航空会社の進出で日本へのインドネシア人観光客も増加傾向にある。ただ、課題も横たわる。経済成長に伴い中流階級が増えたとはいえ、国外旅行を楽しめるインドネシア人はまだごくわずかで、ドラマや映画は正規版DVDの10分の1以下の値段で購入できる海賊版、音楽はネットの無料ダウンロードが主流なのが現実だ。

 確実にインドネシアの新世代にも浸透し始めた日本のポップカルチャー。人気女子アイドルグループ「AKB48」のインドネシア版「JKT48」や、日本・インドネシア共同制作のインドネシア版「仮面ライダー」の放送など、現地での独自制作も始まる中、今後いかにビジネスとして展開させていくか、攻勢は始まったばかりだ。(在インドネシア・フリーライター 横山裕一)

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