インド航空市場の競争が激しさを増している。格安航空会社(LCC)アジア最大手、エアアジア(マレーシア)の進出が引き金だ。同社のインド現地法人エアアジア・インディアの就航が決定し、「最安」を掲げる同社と地場各社との料金をめぐる競争が一気に加速した。現地紙タイムズ・オブ・インディアなどが報じた。
エアアジア・インディアが就航するのはバンガロール-ゴア間の往復路線など。この路線は従来の往路の平均価格が5000ルピー(約8650円)だったが、同社の就航を受けて地場LCCスパイスジェットが特別料金の税抜き価格1499ルピーを提示し、価格競争の口火を切った。これに対し、エアアジアはすぐさま税込み価格990ルピアを提示した。
また、就航記念の特別価格としてエアアジアが限定5ルピーを打ち出したところ、地場LCC最大手のインディゴ・エアも即座に1ルピーの特別座席を設定するなど、強力な競争相手の出現に早くも地場各社がライバル意識をむき出しにしている。