上海ディズニーランドの開業まで約1年となった長江デルタでは、地元テーマパーク産業が早くも競争を繰り広げている。江蘇省常州市のテーマパーク「中華恐竜園」の田恩銘常務副総裁は「ディズニーランドの進出は、華東地域の観光産業に衝撃を与えた。現在では多くの大企業がこの分野に注目し、同地域のテーマパークへの投資が高まっており、より高い次元での競争が行われている」と指摘している。
◆ブロードウェー意識
今年2月末には、商業不動産大手の大連万達集団が江蘇省無錫市のテーマパーク建設事業に400億元(約6512億円)を投資。同省内にあるジョイランド(常州市)や蘇州楽園を上回り、ディズニーランドに匹敵する規模とすることを発表。
これに続いて芸能大手の宋城演芸発展が建設した「中国演芸谷」が浙江省杭州市に3月下旬にオープンし、「米国のブロードウェーのようなアミューズメントの発信地にしたい」と発言を行っている。
華東地域最大のテーマパーク「中華恐竜園」では、人気アニメーション「恐竜宝貝」(ディノボブ)の世界を再現したエリア「夢幻荘園」が5月1日にオープン。6月には約30億元を投資したアミューズメント型複合商業施設「迪諾(ディノ)水鎮」が公開される。
さらに上海ディズニーが開業する2015年には、「中華恐竜園」を傘下に収める観光大手、竜城旅游が道教文化をテーマとした遊園地「東方塩湖城」をオープンさせる予定だ。