【山田真哉の株ゾン診察室】
今回は、株主優待が魅力で長年保有していた銘柄がいつの間にか上場廃止されて、親会社の株に変わっていたという、とまりんさんが登場。毎年楽しみにしていた優待品をもらえなくなったうえ、親会社の単元未満株が残り、途方に暮れているようです。
山田 どうされました?
とまりん 毎年楽しみにしていた株主優待のハムセットが、今年から届かないんです。
山田 業績が悪化して、優待制度を縮小したり、廃止したりするのはよくある話ですよ。
とまりん いえ、それが……。「株式交換による完全子会社化」とかで、持っていたローマイヤ株が2012年7月に上場廃止になり、親会社のスターゼンの株に変わってしまったようなんです。
山田 ははあ、株式交換で上場廃止とは、ちょっと珍しいケースですね。でも、それなら交換比率に応じて親会社の株が割り当てられますよね?
とまりん はい。スターゼン株が405株ほど。
山田 そちらに優待制度はないんですか?
とまりん あるにはあるんですが、1単元が1000株で、優待をもらえるのも1000株以上。405株では権利がないそうなんです。勝手に変えておいて、権利が消えてしまうなんて納得いきません。
山田 そう言われても……。優待の権利を得るには1000株になるよう、595株買い増しするしかありませんね。
とまりん それが、証券会社に問い合わせたら、単元未満株の取引は通常とは扱いが異なり、手数料も高くなってしまうらしいんです。
山田 ああ、わかります。私も保有していた株の株式分割で単元未満株が発生してしまい、やむをえず高い手数料を払って売った経験があります。
とまりん ほかにも、いつの間にか半端な株数になっていた銘柄があるんです。
山田 一定の手続きを踏めば、発行会社に買い取り請求もできるはずですよ。
とまりん 通知が届いたらしいんですが、普段から配当以外の書類は気に留めないので、知りませんでした。それに、何やら手続きが面倒で……。そもそも証券口座自体、合併やら移管やらでコロコロ変わり、IDがわからなくなってログインできない状態が続いていたんです。先日、さすがにまずいと思って問い合わせ、5年ぶりにログインしました。
山田 えっ、5年ぶりに?
とまりん はい。資産額の推移を見ると、アベノミクス相場で一気に増えていて、得した気分です。下手な時期に見ていたら、かえって心臓に悪かったかも……(笑)。
山田 たまたま上がっていたからよかったですが、もう少し気にかけましょうよ(笑)。(ネットマネー)