昨年10月30日、国内各メディアはいっせいに、国務院発展研究センター・李偉主任が行った、「地方の中小都市では不動産バブルの破裂がすでに始まっている」との爆弾発言を報じた。中央政府直属シンクタンクのトップが「バブルの破裂」を公言するのは前代未聞の事態である。これによってバブル崩壊が、すでに隠せない事実であることがよく分かった。
「地方中小都市」の中で著しい経済成長で知られる浙江省温州市では、不動産平均価格が昨年末までに、最盛期の半分以下に落ちていることが報道されている。「鬼城(ゴーストタウン)」の乱造で有名な常州市、貴陽市、大同市なども「第2、第3の温州」となると予測されている。そして、地方都市の不動産価格の暴落はいずれ大都市に波及してくる。12月24日付証券日報の掲載記事は、11月末以来、北京市内の中古不動産の平均価格が急速に下落していると報じている。それは都市部にも危険が迫ってきていることの信号であろう。