セカンダリーのタイミングは、1カ月後。指定替え狙いも◎
小川佳紀さん フィスコ アナリスト IPO市場の分析に力を注ぐ若手アナリスト。株式市場のテーマや公募規模などをもとに初値予想なども行なう。『夕刊フジ』と『ネットマネー』の共同企画「株-1グランプリ」では、2年連続で月間優勝。
人気のIPO株になると、上場後何日も値がつかないことがある。そして数日後に初値がついたときには、公開価格から数倍になっている。これがIPO株の最大の魅力だが、公募の抽選に当たらない限りは手も足も出ない。運よくゲットできた投資家たちが初値でせっせと利益を確定させる一方で、さらなる上昇を狙って初値買いに走る投資家も多いようだ。
IPOに詳しい金融情報会社・フィスコの小川佳紀さんは言う。
「上場したばかりの銘柄に投資することをIPOのセカンダリー投資と呼びますが、これは非常にハイリスク・ハイリターンの投資です。これまでも初値が高騰した銘柄は、初値形成後に急落するケースが見受けられ、多くの個人投資家が大切な資産を溶かしてきました」
東証マザーズなどにIPOする銘柄の大株主にはベンチャーキャピタルなどが名を連ねていることが多いが、初値が公開価格の1・5倍から2倍になれば、ロックアップ条件、いわゆるマーケットで売却してもいいという条件を満たすことになり、彼らの売り物が一気に市場に流れ出し、株価を暴落させることがあるといわれている。