光ファイバー並みの速度を実現する次世代高速通信サービスの実用化に向けた動きが本格化し始めた。
スマートフォン(高機能携帯電話)の利用拡大でデータ通信量は増え続けており、現在主流の「第3.9世代(3.9G)」と呼ばれる通信規格「LTE」の速度では、さばき切れなくなる恐れがある。
総務省は2015年以降の普及を目指し、さらに高速の「LTEアドバンスト」(4G)の大まかな技術水準を今秋にも定め、14年には周波数の具体的な割り当てを行うスケジュールを描く。携帯電話各社も実証実験を活発化させており、官民が連携して通信インフラの進化を図る構えだ。
光ファイバー並み
「当社では既にLTEアドバンストを確立し、毎秒1ギガ(ギガは10億)ビットの通信速度を確保できている」。NTTドコモ無線アクセス開発部の安部田貞行・無線方式担当部長は3月下旬、神奈川県横須賀市で報道陣に公開した実証実験の場で、次世代高速通信への技術的な対応に自信をみせた。