「衣食足りても礼節を欠く」中国 食料・エネ略奪へ、国家挙げて“海賊”化 (3/5ページ)

2013.2.11 15:26

 しかも、養殖率を7割台にのせても、漁船団縮小や漁民の転職を行政指導しても、飢える漁民・漁船は増える一途(いっと)。内陸から出稼ぎする貧困農民が、俄(にわか)漁民と化しているためでもある。

 「共存共栄の心」など端(はな)からない中国政府は沿岸漁業を制限しつつ、遠洋漁業にシフト。南・東シナ海ばかりか、「遠洋漁業隊」なる漁船団は06年時点で2000隻まで激増し、アフリカや南米など35カ国の排他的経済水域(EEZ)で「漁場荒らし」を行っている。中国版沿岸警備隊・公安辺防海警総隊の要員養成学校・辺防総隊海警学校では「食料不足時には、まず外洋資源を獲得せよ」とたたき込んでいるほどだ。

 一方経済発展は、中国をエネルギー資源獲得へと狂奔させる。1993年に石油輸入国となった状況を受け、当時の李鵬(り・ほう)首相(84)は「防衛対象に海洋権益を含める」と宣言。着々と実行に移している。

 ロイター通信は、専門家の観測を引用し、香港南方沖320キロで石油掘削(くっさく)中の中国々営石油大手・中国海洋石油総公司(CNOOC)が、これまで手付かずで、埋蔵量がより豊富な、南シナ海のさらに南方の深海底掘削にも進出する、と報じた。「海洋掘削技術が向上した」(中国南シナ海研究所の劉鳳・上級研究員)結果のようだ。

「南シナ海の石油・天然ガスの7割がたまっている」

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