農水産業の50.73%を占める農作物分野の成長率はプラス3.33%で、主にコメとトウモロコシの収穫量の増加が牽引(けんいん)役となった。同局によるとココナツ、パイナップル、コーヒー、タバコ、ゴムの収穫量も増加した。
1~9月のコメの収穫量は1150万トンで、前年同期の1075万トンから6.98%増加している。同局は生産性の向上や作付けの増加、早期収穫が奏功したとみる。
トウモロコシの収穫量も、収穫地の拡大や天候に恵まれたことを背景に前年の549万トンから590万トンへと7.49%増加した。
全体の14.28%を占める家禽生産高の1~9月の成長率はプラス4.62%。中でもニワトリとアヒルの卵の生産高は、それぞれ5.99%と5.31%のプラス成長を記録した。
全体の15.62%を占める家畜の生産高の1~9月の成長率はプラス0.86%で、ほぼ横ばいだった。同局によると、養豚や養牛が減速し、乳製品の伸びを相殺したのが低成長の原因だ。
全体の19.37%を占める漁業はすべての分野で生産が縮小し、漁業全体で2.57%のマイナス成長だった。同局によると、悪天候による漁業活動の減少が理由とみられる。(シンガポール支局)