海外情勢

中国で5連休スタート 2億6千万人が移動、新型コロナ前の規模に回復へ

 【北京=三塚聖平】中国で1日、労働節(メーデー)の5連休が始まった。中国政府は、期間中に国内で延べ2億6500万人が移動すると見込んでいる。新型コロナウイルス流行前の2019年の規模を回復する見通しだ。

 水際対策で海外渡航が事実上制限されているため、国内旅行に行く人が増えている。中国メディアは「史上最も渋滞するメーデー連休」と報じており、道路混雑が続き、鉄道チケットも入手しにくくなっている。

 2月の春節(旧正月)連休の際には、感染再拡大を警戒する当局が帰省自粛を呼び掛けた。今回の連休では、久しぶりに故郷に帰る人も多いとみられる。

 連休初日の1日、北京市中心部の繁華街・王府井は買い物客や観光客であふれた。世界文化遺産に登録されている人気観光地「故宮博物院(旧紫禁城)」の入場券は事前予約制だが、連休中は全て売り切れた。

 ただ、中国国内では今でも散発的に感染拡大が起きており、中国政府は警戒姿勢も示している。李克強首相は連休前の4月27日に開いた会議で、観光地での人数制限や事前予約、ピークシフトなどの措置をとるよう指示した。