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ダウンロード規制法案了承 自民部会、海賊版対策で

 自民党は25日、文部科学部会などの合同会議を開き、インターネット上に無断掲載された著作物と知りつつダウンロードする行為を違法化する著作権法改正案を了承した。漫画などの海賊版サイト対策の一環。数十ページの漫画のひとこまといった軽微なダウンロードは違法としないなど、国民の懸念に配慮して規制対象を絞り込んだ点を評価した。

 近く党内手続きを終了。政府は3月に改正案を閣議決定し、今国会での成立を目指す。

 改正案は、これまで映像と音楽に限定していたダウンロード規制を漫画や雑誌、ゲームなど全ての著作物に拡大。継続・反復といった悪質なケースには刑事罰を科す。

 一方、軽微なものや、パロディー作品をはじめとする2次創作物のダウンロードは規制の対象外。無断掲載された画像がスマートフォンなどのスクリーンショット(画面保存)に写り込んだ場合も違法としない。

 政府は昨年の通常国会へ改正案を提出する予定だったが「ネット利用を萎縮させる」と批判が相次ぎ断念。違法化の対象を絞り込むなど、内容の見直しを進めていた。