OECD、世界経済減速を予測 貿易摩擦で

 
OECDのアンヘル・グリア事務総長(ロイター)

 経済協力開発機構(OECD)は6日、経済見通しを発表し2019年と20年の世界の実質成長率をそれぞれ3.3%、3.4%と予測した。18年の3.6%から減速する。

 米中貿易摩擦に伴い、中国やユーロ圏の経済にブレーキがかかるのが理由だ。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる不透明感も重荷となる。貿易摩擦に関し米中間で改善が図られたとしても米EU間などで生じるリスクがあると指摘した。

 日本は低成長が続く。19年が0.8%で18年の0.7%からわずかに上げるものの、20年には0.7%となる。中国は18年の6.6%から19年が6.2%、20年は6.0%とそれぞれ下げる見通し。米国も20年にかけて徐々に成長率を下げていく。

 ユーロ圏の域内成長率は19年が1.0%、20年が1.2%にとどまる。英国も19年の成長率が0.8%にとどまり、18年から大幅に鈍化。EU離脱に伴う投資などの落ち込みが足を引っ張る。(共同)