日銀・雨宮副総裁 政策修正で「緩和効果強化」
日銀の雨宮正佳副総裁は2日、京都市で講演し、7月31日に決定した長期金利の上昇をある程度容認するなどの政策修正について「副作用にも目配りしつつ、強力な金融緩和を持続させる」と見解を示した。その上で「全体として金融緩和効果は強化されることになる」と強調した。
雨宮氏は日銀が政策の枠組みに当分の間、現在の極めて低い金利水準の維持を約束するフォワードガイダンス(将来の指針)を導入したことを引き合いに「2%の物価達成見通しが後ずれしたからといって、緩和の手を緩めることはない」と語った。
記者会見では、フォワードガイダンスで示した当分の間の解釈を問われたが、「明確な期間を決めているわけではない」と説明。今後の政策運営は「効果や副作用の出方によっていろいろ考える」とした。政策修正後に長期金利が上昇圧力が強まったことには「導入して数日なので、もう少し市場の状況をみて判断したい」と述べた。
また、上場投資信託(ETF)の年間6兆円規模の買い入れを柔軟化したが、購入額の変動幅は「市場動向を点検しながら決めていく。事前に上限、下限は考えていない」と話した。
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