日本の人口、8年連続で減少 1億2558万 少子化、東京集中止まらず

 

 総務省が5日発表した今年1月1日時点の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、国内の日本人は前年から30万8084人少ない1億2558万3658人だった。8年連続の減少で、30万人超えは1968年の調査開始以来、初めて。人口に占める65歳以上の割合は過去最高の27.17%に達し、出生数は100万人を割り込んだ。少子高齢化と国内人口の先細りが加速している。41道府県が前年人口を下回り、東京圏への集中も進む。

 政府は地方創生を掲げて、人口減少対策や一極集中是正に取り組んでいるが、効果が見えない状況が続いている。

 東京、名古屋、関西の三大都市圏の人口は合計6453万258人。11年連続で人口に占める割合が50%を超えたが、名古屋圏、関西圏では人口が減少。東京圏の割合は28.16%に増えた。

 出生数は98万1202人、死亡者は最多の130万9515人。出生数から死亡数を引いた自然減は32万8313人と拡大。14歳以下の割合は12.69%で減少が続いている。

 外国からの転入数から転出数を引いた社会増は2万299人だった。

 都道府県別で、減少数は北海道の3万3593人が最も多く、新潟、静岡が続いた。減少率は1.34%の秋田が最も高く、次いで青森、高知の順だった。

 増加は東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知、沖縄の6都県。このうち出生数が死亡者を上回ったのは沖縄のみで、ほかは転入が転出を上回ったことによる増加。東京は増加数7万7400人、増加率0.60%とも1位だった。

 65歳以上の人口の割合は、秋田が34.21%と最も高く、沖縄が20.19%で最小だった。

 日本に住民登録している外国人は、前年比6.85%増の232万3428人で、全ての都道府県が増えた。増加率は留学生や技能実習生の受け入れが増えた佐賀が13.21%で1位だった。日本人と合わせた総人口は1億2790万7086人で、前年を15万9125人下回った。