ドイツ銀が1兆円増資を発表 グループも再編し経営強化
欧州大手銀行のドイツ銀行は5日、約80億ユーロ(約9600億円)の増資を柱とした経営戦略を発表した。2年連続の赤字で脆弱になった自己資本を厚くし、グループ再編で経営基盤を強化する。
新たな株式発行による増資のほか、資産運用会社の新規株式公開などを通じ、今後2年間で最大20億ユーロの資本の積み増しも計画している。中核的な自己資本比率を13%超に引き上げる。
ドイツで個人向け金融を手掛ける子会社のポストバンクはドイツ銀本体に統合する。2018年までに16年に比べ1割弱のコスト削減にも取り組む。
ドイツ銀は5日の取締役会と監査役会で正式に決めた。クライアン最高経営責任者(CEO)は「われわれの決定は、より強く、成長する銀行となる重要な一歩だ」とのコメントを出した。
ドイツ銀は16年12月期に13億5600万ユーロの純損失を計上し、前期(67億7200万ユーロ)に続き巨額赤字に陥っていた。(共同)
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