2日目の日露首脳会談が始まる プーチン大統領、特別機トラブルでまた遅刻

 
山口宇部空港で東京へ向かう特別機に搭乗するロシアのプーチン大統領=16日午前(代表撮影)

 来日中のロシアのプーチン大統領は16日午後、首相官邸に到着。ただちに安倍晋三首相との再会談に臨んだ。

 プーチン氏は大統領特別機のトラブルのため当初の予定よりも遅い午後1時すぎに羽田空港に到着した。両首脳は会談後、共同記者会見に臨み、声明を発表。また経済団体取材の会合にそろって出席し、柔道家としても知られるプーチン氏の希望で、柔道の総本山である「講道館」も訪れる。

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 ロシアのプーチン大統領がまたしても遅刻した。プーチン氏は16日昼、山口宇部空港を予定より約1時間遅れて羽田空港に向け出発した。これに伴い、同日午後に東京の首相官邸で行われる安倍晋三首相との首脳会談の開始も遅れた。

 政府関係者によると、大統領が乗る特別機にエンジントラブルが発生したためだという。プーチン氏は予備機で羽田空港に向かった。大統領特別機に不具合をきたすお粗末だとすれば、今後の外国訪問には「大統領特別機と予備機に加え、予備機の予備機で3機編隊が必要では?」と、皮肉る声まで聞こえる。

 プーチン氏は15日も当初予定より約2時間40分遅れて山口に到着し、安倍首相は待ちぼうけをくわされた。ロシア側はシリア問題への対応などで出発が遅れたと説明していたが、会談を前にした首相への揺さぶりとの見方もある。

 巌流島にあえて遅れる宮本武蔵よろしく、大事な会談に遅刻するのはプーチン氏の常套(じょうとう)戦術。首相が佐々木小次郎になる必要はない。