国保保険料上限4万円増77万円 厚労省案 年収1090万円以上対象

 

 厚生労働省は18日、自営業者らが加入する国民健康保険(国保)で2017年度から高所得者世帯が払う保険料の上限(年額)を現在の73万円から4万円引き上げ、77万円とする案を社会保障審議会の部会に示した。引き上げが実施されれば4年連続となる。

 厚労省の試算では、上限額を払うのは、単身世帯では年収1090万円以上の場合。市町村によって年収基準は異なる。市町村は、高所得者に支払い能力に応じた負担を求め、中間所得層の保険料を現行より引き下げて設定することが可能となる。

 40~64歳の加入者が、まとめて国保に払っている介護保険料の上限は、現在の16万円を据え置く。両方を合計した年間の保険料負担の上限額は93万円。

 75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療制度は、17年度に保険料率改定を行わないため、上限は現在の年間57万円を維持。18年度の保険料率改定時に、上限額の見直しを検討する。