NEXCO東日本と東京湾横断道路株式会社が3日、夏休み恒例の「2017サマーフェスティバルin海ほたる」を開催した。中でも「アクアライン探検隊」は、今年で11回目を迎える人気イベントの一つ。応募倍率19.7倍の難関を突破した250名の参加者と一緒に、普段は入ることのできない海底トンネルを見学してきた。そこには、一般的にあまり知られていない設備や安全確保の仕掛けがたくさんあった。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz)
真っ暗の通路を進むと…
ガイドの懐中電灯を頼りに真っ暗のトンネルを進むと、だんだんと不気味な音が聞こえてきた。左手からは水がサーッと流れる音。頭上からはドスン、ドスンと鈍い音が絶え間なく響いてくる。暑苦しい夏の夜に肝試しをしているわけではない。ここは神奈川県川崎市と千葉県木更津市を直線で結ぶ東京湾アクアラインの海底トンネルの中だ。
アクアラインは今年の12月で開通20周年を迎える全長15.1キロの高速道路。川崎側から9.5キロの区間は海底を貫くアクアトンネルが走り、木更津側から4.4キロの区間はアクアブリッジが一直線に架かっている。トンネルと橋が東京湾のど真ん中で接合する場所が、今回のツアーの拠点でもある人工島「海ほたる」のパーキングエリア(PA)だ。
倍率20倍の人気ツアー
今年のアクアライン探検隊は定員250名に対し応募総数4916名(倍率約20倍)と、大人や子供に大人気の夏のイベント。250名の“隊員”が10班に分かれて、ツアーガイドと一緒に約2時間の冒険に出るのだ。筆者が同行したグループはほとんどが親子連れで、男女の割合は半々だ。