【メディアと社会】
ゴミには、産業廃棄物から食べ残しまでいろいろあるが、家庭から出るゴミの分別ができていないことに業を煮やした京都市が、新たに「京都市廃棄物の減量及び適正処理等に関する条例」(愛称・しまつのこころ条)を制定し、10月1日から施行した。違反の疑いがあるゴミ袋を開封し捨てた人を特定し注意できるようにしたものだ。
批判の一方で容認の声
ゴミ処理は現代社会の大問題で、日本でも大量消費社会に入った1970年代から各地でさまざまな問題が起きた。今回の京都市の条例で定めた疑惑ゴミ袋の開封と違反者へのやんわりとした注意は、横浜市や神戸市などでも以前から行われており、大型団地などでは自治会の決定で同様の措置を取っているところも少なくない。
分別を細かく指定すれば、資源ゴミの再利用や排出量そのものの削減につながることは、実証済みである。京都市では、ゴミ焼却費用の増大に加え、焼却能力や処分場の確保が限界に達したことから、条例の制定に踏み切った。