確かに「良い戦争」など歴史上在ったためしはない。だが「勝たねばならぬ戦争」は存在する。侵略者より国家主権や家族の命を守る戦いだ。主権や家族を守るにはまず戦争回避の努力が不可欠で、「戦争ができない国」では抑止力が機能せぬ。「戦争ができる国」にしておかないと、平和を維持できぬ悲しい現実を正視しよう。
恒久平和を望むが、残念なことに史上実現したことは皆無。今日本が謳歌しているのは「とりま平和」なのだ。安全保障の世界では、広義の《戦間期》と呼ぶ。左翼がわかっていながら、党利党略で国際情勢を踏まえた現実的議論を避け、政権のイメージダウンを作戦正面に据えるのなら国家・国民の安全を損なう禁じ手ではないか。
ただ、衆議院での委員会採決時、欠席を公言したはずの民主党議員が《自民党 感じ悪いよね》などのプラカードを掲げ、委員長席に詰め寄った「お子ちゃまブリ」を観て、戦間期だと認識していないのでは?と不安になった。混乱の中、辻元清美議員(55)はカメラ目線をかます余裕を披露していたが、イヤお若い。目立とう精神や祭り好き…など、デモを楽しむ「ヘソ出し女子大生」&「とりま女子高生」と同じ精神構造を維持しておられる。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)