フランス選手(左)を破り決勝進出を決めた松本薫=2015年8月26日、カザフスタン・首都アスタナ(共同)【拡大】
2012年ロンドン五輪柔道女子57キロ級金メダリストの松本薫(ベネシード)が26日、カザフスタンのアスタナで行われた世界選手権で5年ぶり2度目の優勝を飾った。52キロ級の中村美里(三井住友海上)に続き今大会の日本女子2個目の金メダルとなった。
松本はロンドン五輪の後は苦戦続きで、昨年の世界選手権は2回戦敗退。人一倍負けん気が強く「どの大会でも優勝以外のメダルは捨てるか、後輩にあげている」と言う。しかし手元に残したメダルが、スランプ脱出の鍵だった。
世界選手権2連覇を逃した11年大会の銅メダルは、今も部屋に飾っている。「あれほど悔しいことはなかった。同じことを繰り返すのが人間。あの負けを絶対に忘れないために取っておいた。今も見ている」と話す。この思いが五輪制覇につながった。
執念で女王の座を奪い返し、来年のリオデジャネイロ五輪へ号砲を鳴らした。(共同/SANKEI EXPRESS)