【続・灰色の記憶覚書(メモ)】
先日、わが家の近所に消防車が何台も集まるという出来事があって、事件でも起きたのかと少々ひやりとしたのだけれど、どうやら停電が生じたということだったらしい。わが家には影響がなかったものの、停電騒ぎというのは実に久しぶりのように思う。
そういえば昨年『グーグーだって猫である』というドラマに出演させていただいたときに、八王子の一軒家がロケ現場となっていたのだが、日もすっかり暮れた頃、撮影現場一帯が突然暗闇になるということがあった。停電である。住宅街だったこともあるからか、予備電源のようなものが作動する様子もなく、四方ぐるりと完全に真っ暗、撮影はもちろん中断を余儀なくされた。原因は不明。いつ復帰するともわからぬ中、スタッフは発電機を駆使して撮影再開すべくあくせくと働いていた。その間、すっぽりと夜に包まれた電力復帰に無力の私は、しばしその夜景に魅入られた。