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【ソーシャル・イノベーションの現場から】障害者を国連のメジャーグループに 「意思決定へ参加」 権利条約締約国会議で訴え (2/4ページ)

2015.7.1 14:00

国連の「障害者権利条約第8回締約国会議」で、日本財団が開催したサイドイベントでは、リアルタイム字幕(右上)や国際手話を取り入れ、障害者を含む約110人が参加した=2015年6月9日、米ニューヨーク(日本財団提供)

国連の「障害者権利条約第8回締約国会議」で、日本財団が開催したサイドイベントでは、リアルタイム字幕(右上)や国際手話を取り入れ、障害者を含む約110人が参加した=2015年6月9日、米ニューヨーク(日本財団提供)【拡大】

 枠組み目標に盛り込み

 8回目となる今回は、15年以降の国際開発目標(ポスト2015年開発アジェンダ)に障害者を含めることが主要テーマとして採り上げられた。会場では、英語のリアルタイム字幕と国際手話がスクリーンに映し出され、障害者を含む各国の代表やNGOなどが多数参加した。

 こうした光景は一見すると、障害者が国連会議において市民権を獲得しているような印象を与えるが、決して国際会議におけるスタンダードにはなっていない。国連は市民社会(civil society)を国際社会の重要なステークホルダー(利害関係者)と位置づけ、その中の9つのカテゴリーを「メジャーグループ」として定義している。内訳は女性、子供、農民、企業・産業、先住民、労働者・労働組合、科学・技術団体、地方自治体、NGO。障害者は10億人を超える人口規模にもかかわらず、ここに含まれていない。

 このことが天地ほどの差を生む。メジャーグループに入っていないから、会議に関する事前の情報が入ってこない。メジャーグループに入っていないから、討議で発言の機会が与えられない。今年3月に仙台市で開催された第3回国連防災世界会議の準備段階でも、関係者が直面した現実だ。

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