米自動車大手フォード・モーターが、都市部で深刻化する交通渋滞を解消する切り札として、折りたたみ式電動自転車を開発し話題になっている。自動車に積んだり、電車に持ち込んだりして通勤に使うことを提案。さらに自動車のスペアタイヤや座席などをフレームに取り付けて組み立てる“変身自転車”の特許も申請した。自動車と自転車を組み合わせた新しい交通システムの普及を目指すという。
ただ、渋滞や大気汚染の原因を作っている自動車メーカーが、環境にやさしい自転車の利用を推奨するという自己矛盾に冷ややかな声もある。
電動折りたたみ式
フォードは、スペイン・バルセロナで5日まで開かれていた世界最大級の携帯端末見本市「モバイル・ワールド・コングレス」で、折りたたみ式電動自転車「MoDe(モード)」の試作品を公開した。
英BBC放送(電子版)などによると、200ワットの電動モーターを搭載し最高時速は25キロ。運転者が疲れない心拍数を維持する補助機能を備えた電動ペダルや、後方の自動車の追い越しなどを探知し振動で知らせてくれる超音波センサーを装備している。