【Campus新聞】
世界各国の家庭料理のレシピを収集し日本で多国籍居酒屋を開業しようと、世界一周の旅を続けている獨協大学4年の学生記者、斎藤悠輔さん(23)から第4弾のリポートが届いた。北・中・南米、欧州に続き訪れたのは中東・アフリカ地域。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人人質事件が起き、治安が著しく悪化している国が少なくない。人質事件発生前にエジプト、ヨルダン、イスラエルを訪れた後、一時帰国した斎藤さんは、現地でイスラム教の異文化に直接触れ、これまでの価値観が大きく変わるような衝撃を受けたという。料理を通して見て感じたことを伝える。
□今週のリポーター 獨協大学 有志学生記者 斎藤悠輔さん
中東・アフリカ訪問は、エジプトから始まった。入国して最初の朝。コーランの祈りで目が覚め、街にはイスラム教の戒律に従った服を身にまとう女性が歩いている。しみじみと異国情緒を感じた。
イスラム諸国では、食文化と宗教は切っても切り離せない。ムスリム(イスラム教徒)は、戒律で許された「ハラル」と呼ばれる食べ物しか口にできない。豚肉と酒などは「ハラム」と呼ばれ、固く禁じられている。