2014年12月の衆院選で民主党は、党勢回復とはいかなかった。逆に、大幅な議席減が予想された維新の党は1議席減にとどまった。これは、有権者の間に「非自民」の受け皿を求める声が確実にあり、その受け皿に維新がかろうじてなり得たことを意味している。なぜ、民主党はかくも有権者から見放されたのか。
維新と五十歩百歩
「要は民主党はダメだということですよ。民主党には(労組の有力組合員などの)支持者以外は票を入れないんだなと思いました」
こう語るのはかつて民主党衆院議員で、現在は維新の衆院議員だ。根拠として、東京の事例を持ち出す。
東京で民主党は25選挙区のうち19選挙区で候補者を立てた。維新が擁立したのは7選挙区。これだけの差がありながら、比例代表東京ブロックで獲得した議席は、民主も維新も同じ3だった。比例票にして民主が約94万だったのに対し、維新は約82万票。維新の2倍以上も候補者を立てておきながら、比例票の掘り起こしは維新と五十歩百歩だったわけだ。