米女優、アンジェリーナ・ジョリーさん(39)が監督を務める映画「アンブロークン(原題)」をめぐり、配給元の米大手映画会社、ユニバーサル・ピクチャーズが日本と中国での公開について頭を悩ませているもようだ。米紙ロサンゼルス・タイムズが報じた。映画は全米で25日から公開されるが、主役の米兵を日本兵が再三虐待する場面があり、日本では抵抗感が強く、中国では逆に反日感情をあおりかねないためだ。
五輪出場の米軍人半生記
映画は先の大戦で、日本軍の捕虜となった元五輪選手の米軍人、ルイス・ザンベリーニ氏の半生を描いている。北米や欧州、豪州などで公開が決まっているが、世界2位の映画市場である中国と3位の日本での公開は未定だ。
ザンペリーニ氏は1936年のベルリン五輪の陸上5000メートルに出場し、8位に入った。後半の力走が観戦していたナチス・ドイツのアドルフ・ヒトラー総統(1889~1945年)の目にとまり、競技後、握手を交わしたという逸話もある。