スウェーデン出身の世界的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンド(1937~2005年)の苛烈な半生がペール・フライ監督の手で「ストックホルムでワルツを」として映画化された。作品はスウェーデンで大ヒット。この国のアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞で監督賞、主演女優賞など主要4部門を制した。
両親、5歳の娘と暮らすシングルマザーのモニカ(エッダ・マグナソン)は、電話交換手として生計を立てる一方、ジャズクラブで歌手になる修業を積んでいた。厳格な父親(シェル・ベリィクビスト)とは子育てをめぐって次々と対立していた。そんなある日、英語ではなく、母国語のスウェーデン語でジャズを歌うことを思いつく。
マグナソンがゼタールンド本人と顔がそっくりなことに、まず驚くだろう。SANKEI EXPRESSのメール取材に応じたマグナソンは「考えたこともありませんでした。実は『年配の女性』という印象でしかなかったんです」と驚いた様子だ。