【Fashion Addict】
イタリア発祥のブランド「トッズ」は、一枚革のフラットシューズ「ゴンミーニ モカシン」をダイアナ元英皇太子妃が生前、地雷撲滅運動に参加した際に履いていたことで知られる。ただ魅力は靴だけではない。昨年2月に就任したイタリア人デザイナーのアレッサンドラ・ファッキネッティは、トッズが得意とする革素材を生かし、華やかな色や柄を表現したスカートやジャケット、小物やバッグ、ブーツなどで世界観を広げている。
着て心地よいもの
東京・表参道の旗艦店「トッズ表参道ブティック」は今年で10周年。世界的に有名な建築家、伊東豊雄氏が手がけた「トッズ表参道ビル」内にあり、建物はケヤキ並木をイメージしている。ショーウインドーに飾られたシルバーのスカートは、一見して革製とは思えないほど軽くてしなやかだ。
ファッキネッティはグッチやモンクレール、ヴァレンティノなど有名ブランドを経て昨年2月、トッズに迎えられた。「自分が着て心地よいもの、女性が着て美しく見えるもの」を目指しているという。ともすればコンサーバティブ(保守的)なブランドと思われがちであったトッズに新しい風を吹き込んだ。