UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)は、高齢者の心身の弱化の視点に着目して改修した「健康寿命サポート住宅」の入居募集と意見収集を先行2団地で始める。超高齢社会に向けて自治体と連携して進める地域医療福祉拠点づくりの一環で、意見収集で施策に反映するのは初めての試み。
地域医療福祉拠点の形成は、国が推進する「地域包括ケアシステム」に連動して自治体や医療・看護・介護事業、民間サービス提供事業者らと進めるもので、地域で不足するサービスや施設の誘致などを行う。東京都板橋区の高島平など全国23団地で先行着手。2018年度までに約100団地に増やす計画。
健康寿命サポート住宅は「多様な世代に対応した居住環境の整備推進」に位置づけられるもので、団地内で住み続けやすくなる住宅とあわせ、散歩したくなる場所や社会参加の機会なども整備する。サポート住宅は介護が必要となった主な原因に「骨折・転倒」が10%もあることに着目し、転倒防止などを目的に改修工事を施した。
「ゆっくり閉まるドア」「人感センサー付き照明」「玄関、浴室、トイレに1~3カ所の手すり」「またぎ高さを抑えた浴槽」「トイレの出入り口の段差の縮小」など。今回の入居募集は、東京都北区の豊島5丁目団地と千葉市美浜区の千葉幸町団地の2カ所計7戸(2DKと3K)。受け付けは11月14日から16日。応募は団地居住者以外でも可能。来場者らから意見を聴き今後の改善などに反映させる。(SANKEI EXPRESS)