「55周年がついこの間のようです。地球の自転が早くなったのかしら(笑)。古希の自覚は全くありません。55年はあっという間でした。子供のときの夏休みは長くて、どうしていいか分からなかったのに(笑)」
今年、デビュー55周年となり、7月に古希(70歳)を迎えたピアニスト、中村紘子はこう語る。
慶応義塾中等部3年のとき、第28回音楽コンクールにおいて史上最年少で優勝。翌年、NHK交響楽団の世界一周公演のソリストに抜擢(ばってき)され、デビュー。その後、第7回ショパン・コンクールにおいて日本人で初めて入賞し、活躍の場を世界に広げた。日本を代表するピアニストの一人として常に第一線に立ち続けている。
新垣隆に作曲依頼
このほどデビュー55周年記念のCDが、ドリーミュージックからリリースされた。「大好きな曲」というモーツァルトの協奏曲2曲と、初めて録音したショパンのマズルカ集の2枚組だ。