受賞後の記者会見で「受賞するとは思っていませんでした」と驚きを隠さなかった吉永さん。各部門賞が次々と決まり、ようやく「ふしぎな-」の名前が読み上げられたのは授賞式の終盤。「キャー!と言ってしまった。何も頂けないこともあるので(その場合は)どうやって気持ちを立て直したらいいかと考えていた」と笑顔を見せた。
「(観客らが)感動したと言ってくださったのが何よりうれしい」と話した吉永さん。「どこにでもあるような物語ですが、人と人との絆を描いた作品がこのような形で認められてうれしいです」と喜びを語った。
一方、監督賞に輝いた「そこのみにて光輝く」の舞台となった北海道・函館では、地元関係者らは喜びの声を上げた。
主人公が暮らす家を撮影に提供した北斗市の主婦、浜谷京子さん(52)は「雑草だらけ、荒れ放題の小屋で、撮影依頼があった時は信じられなかった。監督が『必ずいい作品にします』と話してくれたのが印象的だった」と声を弾ませた。