夏真っ盛りの日本。うだるような暑さが続くと、エアコンだけで解消するのは体に毒。そんな時こそ、音楽で涼んでみるのはどうだろう。クールな音楽というと無数に思い浮かぶが、そこにリラックスも加えるのなら、やはりアイランドミュージックがぴったり。熱帯の島国で生まれた音楽なら、心地よさは間違いない。今回は、波の音や潮風の香りが感じられそうな極上サウンドを紹介したい。
ナチュラルで爽やかに
マイラ・アンドラーデは、なかなか面白い経歴の持ち主だ。キューバで生まれた後、西アフリカ沖に浮かぶ島カーボベルデで幼少期を過ごす。その後もセネガル、アンゴラ、ドイツと、アフリカやヨーロッパを転々とし、17歳の時にボーカルレッスンを受けるためフランスに移住。2006年にアルバム「Navega」でデビューするやいなや、大きな反響を得てゴールドディスクを獲得。一躍、実力派歌手の仲間入りを果たした。最新作「緑の風、愛の言葉」でもわかるとおり、ナチュラルなサウンドに乗せた爽やかなボーカルが特徴。レゲエやブラジル音楽の要素も取り入れ、英語、フランス語、ポルトガル語などを使い分ける知性派でありながら、リラックスしたムードのトロピカルな世界を作り上げている。