太陽の日差しを存分に浴び、草の緑がますます輝きをます夏。標高800メートルほどの、福島県のリゾート地・裏磐梯は、川あり、湖ありと自然に触れ合える絶好のスポットだ。良質な温泉がわき、自然の恵みを使ったご当地グルメも充実。自然の懐の深さを体感する、1泊2日の旅となった。
東京を出て新幹線と在来線を乗り継ぐこと3時間半、まず会津藩の城下町・会津若松へ。古い蔵を改築したレストランやカフェが立ち並ぶおしゃれな街並みを散策し、郷土料理の名店「鶴我」で厚切り馬刺しを辛子味噌タレで楽しんだら、一路、レンタカーで裏磐梯へ。
車窓の景色は白壁の街並みから緑の山々に変化。1時間半後、目の前に裏磐梯の湖沼群が現れた。
今でこそ豊かな湖沼に恵まれた裏磐梯の一帯だが、130年ほど前までは全く異なる姿だった。1888(明治21)年7月15日に磐梯山が大噴火。山頂の一つ「小磐梯」の山肌から吹き飛んだ土砂が川をせき止め、桧原湖をはじめ大小さまざま、300以上の湖沼が生まれた。