サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会は第24日の7月12日(日本時間13日)、ブラジリアで3位決定戦が行われ、オランダがブラジルに3-0で勝って3位となった。オランダの全得点に絡む活躍を見せ、この試合の最優秀選手「マン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれたのは、「世界最速のドリブラー」と称されるFWアリエン・ロッベン(30)=独バイエルン・ミュンヘン。モチベーションの維持が難しい3位決定戦ながらプロの本能に火を付け、無尽蔵のスタミナでブラジル守備陣に切り込んだ。その鮮烈な輝きと闘志は、永くサッカーファンの記憶に刻まれるに違いない。
開始1分で存在感
ロッベンは試合開始1分あまりでいきなり試合を動かした。GKシレッセンのロングパスから空中戦で競り勝ち、ヘディングでファンペルシーにつないだ。リターンパスを受けて素早く縦に抜け出すと、後ろからチアゴシウバに倒されてPKを得た。キッカーは2トップを組むファンペルシーに譲ったが、前線での存在感は際立っていた。前半17分と後半ロスタイムには、相手を引きつけて右へパスを出し、得点につながるクロスをお膳立てした。その後もロッベンは終了までピッチを縦横無尽に走り回った。