安倍晋三首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男(なつお)代表は6月19日、首相官邸で会談し、集団的自衛権の行使容認に向けた憲法解釈の変更について、与党協議で早期に結論を得る方針を確認した。22日が会期末となる今国会中の閣議決定を断念することでも一致したが、政府は閣議決定の時期について、首相の外遊出発前の7月4日で調整しており、与党合意は月内に実現する見通しだ。
首相は会談で「与党協議をしっかりお願いしたい」と議論を加速するよう求めた。山口氏は「(公明党内で)いろいろな意見が出ている」と語り、党内の意見集約が難航していることへの理解を求めた。会期は延長せず、閉会後も自公両党で協議を続けることを申し合わせた。
山口氏は会談後、記者団に「与党協議の結果に基づかないと閣議決定はできない。誠実に協議し結論を出すのが重要だ」と述べた。
党首会談に先立ち、山口氏は党中央幹事会で「会期末を迎え、最後の議論を充実させたい」と述べ、与党協議が最終局面にあるとの認識を表明した。井上義久幹事長も「合意に至ることが大事で、どこかで結論を出さなければならない」と強調した。