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【アラスカの大地から】手つかずの自然 空から一望 (1/2ページ)

2014.5.10 11:45

堆積と侵食を繰り返す北極圏のシャンダラー河=2013年6月14日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)

堆積と侵食を繰り返す北極圏のシャンダラー河=2013年6月14日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)【拡大】

  • 南東アラスカには2000もの無人島が存在する=2009年7月3日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • 厳冬期のマッキンリー山頂付近=2009年12月31日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • 人が立っていたとしても米粒ほどにしか見えないだろう巨大な氷河=2013年3月3日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • 北極圏の広大な紅葉は上空からでも視界に収まりきらない=2009年8月30日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • 米アラスカ州のマッキンリー山(標高2万237フイート、6168.2メートル)=2013年9月12日現在
  • 写真家、松本紀生さん=2013年7月10日、米アラスカ州(本人提供)

 1868年にアメリカがロシアからアラスカを購入した当時、アラスカの人口はわずか3万人ほどだった。現在、このアメリカ最大の州には74万人もの人々が暮らし、今なお増え続けている。

 にもかかわらず、人口が1000人を超える村や町はわずか26しかない。これは大都市に人口が集中しているためだ。アンカレジの29万人をはじめ、州都・ジュノーの約3万人など。厳しい自然環境の下、居住に適した地域が限られていることの表れでもあろう。

 だが、おかげで人間による環境破壊は限定的だ。

 地球が誕生して以来、時の流れに身を委ねるように地形を変化させてきたアラスカの大地。圧倒的なスケールの神秘が、真の手つかずとは何かを語りかけてくる。

 その全貌の一端を空からの眺めでご紹介しよう。

 ≪150年変わらない四季の日常≫

 春の北極圏。厚い雪で閉ざされていた大地が草花で覆われ、大量の雪融け水が河に流れ込む。ほつれた糸のように蛇行する大河に、自然本来の姿をおしえられる。

 レインフォレストが広がる南東アラスカ。しっとりと穏やかな空気が風景を包み込む。ここからカナダ沿岸にかけて、世界最大の温帯雨林帯が広がる。雪と氷ばかりではない、もうひとつのアラスカがここにある。

150年前と変わらぬ風景

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