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中国、ベトナム、フィリピン 南シナ海緊張 米、火消し躍起 試練の再均衡戦略 (1/4ページ)

2014.5.10 08:10

  • 各国が権益を主張する主な海域(パラセル諸島(中国名・西沙)、スプラトリー諸島(中国名・南沙))=2014年5月9日現在、※英誌エコノミストなどから作成

 南シナ海で、領有権を争う中国とベトナム、フィリピンとの緊張が高まり、米政府は情勢の激化を阻止するため、各国に自制を促している。バラク・オバマ大統領(52)は先のアジア4カ国歴訪で、安全保障の重心をアジア太平洋地域に移す再均衡(リバランス)戦略を、補強したばかり。これに反発する中国の、今回の事案に対する出方を注視しており、ウクライナ情勢も抱え、新たな火種をもみ消したいというのが本音だ。

 石油掘削作業を批判

 「紛争への拡大を防ぐには、緊張を高める一方的な行為を控えるべきだ」

 ベトナムを訪問中のラッセル米国務次官補は5月8日、首都ハノイでミン副首相兼外相らと会談し、パラセル(中国名・西沙)諸島の周辺海域における中国の石油掘削作業を批判した。同時に「領有権問題は平和、外交的に解決されるべきで、力の行使は控えなければならない」と自制を求めた。

 こうした意向を米政府は、中国にも伝えている。

「中国は南シナ海で現状の変更を企てている」

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